インド人を黙らせた日本人

エピソード1

「国際会議において有能な議長とはどういう者か。それはインド人を黙らせ、日本人を喋らせる者である」
(早坂 隆 著:世界の日本人ジョーク集 P.117) 
というジョークがあります。

それくらいインド人を黙らせることは困難です。しかし、インド人を黙らせることは不可能ではありません。 その一例を私の経験から紹介いたします。

2003年某月某日

hiro_honda

Hiro Hondaの正門前

場所:Hiro Honda(世界最大の2輪車メーカー)

当方:高山憲二(三井金属触媒事業部営業部長)、
 同事業部タイ工場営業員(日本人)、三井物産(インド人)

先方:購買シニアマネージャー、
 購買アシスタントマネージャー、ほかエンジニア2人
 (全てインド人)

状況

諸案件打ち合わせ中シニアマネージャーが、過日決定済みの触媒価格を値下げしろと言い出した。 (時々あることである)
当方の営業部員がそれは決定済だといっても、頑として引き下がらない。 平行線のまま時が過ぎていく。
怒り心頭に達した私は次の行動にでた。
「帰るぞ!」と日本語で叫び、二輪車メーカーの通行証をテーブルにたたきつけた。 通行証は首から掛ける鎖が付いているので、バシンと非常に大きな音が部屋中に響き渡った。
敵も味方も何事だと唖然として私を見つめている。そんな中 私はすっくと立ち上がって言った。
「その問題は既に解決済みだ!(英語)」立ち去ろうとする私に 先方のシニアマネージャーは言った。
「ミスター高山、その件はもう終わりだから座ってくれ。」
一件落着!である。これによるあとくされも全くありませんでした、 というより以前に比べ先方がこちらに一目置いた感じになった気がします。彼曰く「You are Big man !」
うまくいったのは次の要素があったからだと考えます。

  • 私の方の肩書きが高かったこと(インドでは肩書きが重要)
  • 私の方がシニアマネージャーより10歳以上年上だったこと。(長幼の序の考えがまだ生きている)
  • 当方の言い分に理があったこと。
  • 私の剣幕が凄かったこと(気合だ!)

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インド人との交渉

「華僑が忌み嫌うインド人」というくらいだから一筋縄では行かない。 しかし、私の長年のインド人との交渉経験から敢えて言いますが、勝てないわけではない。
勿論、けちょんけちょんにやられたこともありますが。



エピソード2

これは、チョットしたホテルでの出来事でした。インドと付き合う方法でヒントになればと思います。

2005年某月某日

ル・メリディアンホテル

場所:インド・バンガロール ル・メリディアンホテル

状況

バンガロール空港に迎えに来たホテルの車が、ピックアップ風の古い車でエアコンが付いていなかった。
あいにくモンスーンの時期で、雨が激しく降っており窓も開けられず蒸し風呂状態となり、
ホテルに着いた時は汗びっしょりだった。

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インド人との交渉

ホテルについてすぐにマネージャーを呼んで文句を言った。その時の会話は次の通り。
私:「空港に迎えに来た車がボロボロだったし、おまけにエアコンが付いてなかった。 雨が降っていたので我々はシャワーかサウナかの二者択一を迫られ、サウナを選ばざるを得なかった。 我々にはサウナのあとにビールを飲む習慣がある。」
支配人「何をおっしゃりたいので?」
私:「ホテルはサウナに入ることを我々に強制したので、我々に無料でビールを提供する義務がある。 私と同僚にキングフィッシャービールを1本づつ持ってきてくれ。」
支配人:「そのような前例はありません。」
私:「いいかね。我々は部屋にだけに金を払っているわけではなく、 ホテルの提供するサービスにも金を払っている。 明らかにいつもより悪いサービスだったので、もしビールを持ってこないのなら、ホテル代の割引を要求する。 wallet とにかく部屋でビールを待っている」
その後、部屋で待つことしばし、チャイムが鳴った。 ドアを開けるとボーイが小さい包みを渡しながらこう言った。 「マネージャーからの贈り物です。」
包みを開けてみると茶色いル・メリディアン ホテルのロゴの入った財布だった。 明らかにキングフィッシャービールより高価な物である。
「マア、許してやるか」

うまくいった理由

  • 当方に理があった。迎えに来た車は古くエアコンが無かったのは事実。
  • 私がLe Meridien Hotel によく泊まっている常連客だったこと。
  • 私がホテル代の値引きに言及したこと。
  • 先方が「シャワーとサウナ」の例えでユーモアを感じたこと。

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